トム・ハンクス ロビン・ライト

喜びも、悲しみも、すべて“ここ”から。

4月4日(金)公開

監督:ロバート・ゼメキス

原作:リチャード・マグワイア 脚本:エリック・ロス&ロバート・ゼメキス

2024年/アメリカ/英語/104分/カラー/5.1ch/ビスタ/原題:HERE/字幕翻訳:チオキ真理提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ 映倫23623-A 映倫G

『フォレスト・ガンプ/一期一会』のスタッフ&キャストで贈るある地点に暮らす幾世代もの家族の愛と喪失、記憶と希望の物語。

trailer

とても古い時代。道の奥に建物がある。手前の土地に家を建てている様子。男性数人が手作業で土を掘り建物の基礎を作ろうとしている。子供たちがその様子を見ている。
時が過ぎ、出来上がった家の中に母と子が立っている。引っ越す直前の様子。親がトランクを持ち、子供がバイオリンケースを持っている。
さらに時が過ぎ、この家には若い男女が暮らしている。部屋には煌びやかな家具やインテリアがある。女性がリクライニングチェアに座っている。
さらに時が過ぎ、内装がガラッと変わって落ち着いている。この家にはアルとローズが暮らしている。
そこから少し時が過ぎ、リチャードとマーガレットが部屋の中で見つめあっている。今までの写真は全て同じ位置から同じアングルで撮影されている。

introduction

『フォレスト・ガンプ/一期一会』の アカデミー賞®を席巻した スタッフ&キャストが再会!

地球上のある地点にカメラが固定され、その場所に暮らす 幾世代もの家族が交差して描かれる愛と喪失、記憶と希望の物語

驚きの映像と予測不能の展開、感動の結末という、最高峰のエンターテインメントのすべてがつまっていた、世界的大ヒット作『フォレスト・ガンプ/一期一会』。ついに監督のロバート・ゼメキス、脚本のエリック・ロス、主演のトム・ハンクスとロビン・ライトが再集結を果たした!

あれから30年、待ちわびた私たちに届くのは、恐竜が駆け回る太古の昔から、現代までを往き来する壮大な時間旅行を、ひとつの舞台で描くという、まさに未体験の物語。地球上のある地点にカメラが固定され、その視点が捉える場所で生きるものたちを映し出すのだ。やがて家が建てられ、その場所は家族の集まる部屋となる。いくつかの一家が登場するが、中心となるのがリチャードとマーガレットの夫婦。彼らを演じるのが、『フィラデルフィア』と『フォレスト・ガンプ/一期一会』で2度アカデミー賞®を受賞した現代最高の名優トム・ハンクスと、『フォレスト・ガンプ/一期一会』でゴールデングローブ賞にノミネートされたロビン・ライトだ。

ゼメキス監督はVFXを使って、ハンクスとライトが10代から70代までをひとりで演じきるという前代未聞の挑戦を成し遂げた。ハンクスとライトはVFXを加えた映像を現場で見ながら、シーンごとの年齢に合うように瞬時に動きを調整するという、キャリア初の革新的な演技を成功させゼメキスを歓喜させた。 共演は、リチャードの父親に『アベンジャーズ』シリーズのヴィジョン役で世界中にその存在を知られるポール・ベタニー。その妻のローズには、TVシリーズ「イエローストーン」で数々の賞に輝き、舞台でもローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされた実力派俳優ケリー・ライリー。

原作は20か国以上で翻訳され、最も素晴らしいグラフィック・ノベルの一つと絶賛されて2016年にアングレーム国際漫画フェスティバル最優秀作品賞を受賞した、リチャード・マグワイアの「HERE」。撮影のドン・バージェス、音楽のアラン・シルヴェストリなど、スタッフにも『フォレスト・ガンプ/一期一会』チームが集結した。

クリスマスの様子。部屋にはクリスマス装飾で溢れていて、リチャードとマーガレットが飾り付けをしている。
リチャードとマーガレットの晩年の様子。部屋はリチャードの描いた絵で溢れていて、リチャードがマーガレットの肖像画を見せている。

誰もが他人事とは思えない愛おしい家族が紡ぐ日々 喜びも悲しみも、すべて“ここ”から

ある場所で、恐竜が駆け抜け、氷河期が過ぎゆき、オークの木が育ち、先住民族の男女が出会う。悠久の時を越えてその場所に家が建ち、いくつもの家族が様々な運命に導かれて、入居しては出てゆく。

多種多様な動植物と人間が登場するが、彼らには“同じ場所”で生きている以外にも繋がりがある。どのストーリーも、生命のサイクルを表現するために繋がっているのだ。また、ストーリーの要所要所に実際に起きたトピックがちりばめられている。いつ何が起きるかわからない激変する世界を生き抜いてきた登場人物たちが、何とか日常を守ろうとする立ち居振る舞いに、私たちはあの日の自分の姿を見つけ胸を揺さぶられる。

ゼメキス監督はVFXを使って、ハンクスとライトが10代から70代までをひとりで演じきるという前代未聞の挑戦を成し遂げた。ハンクスとライトはVFXを加えた映像を現場で見ながら、シーンごとの年齢に合うように瞬時に動きを調整するという、キャリア初の革新的な演技を成功させゼメキスを歓喜させた。 共演は、リチャードの父親に『アベンジャーズ』シリーズのヴィジョン役で世界中にその存在を知られるポール・ベタニー。その妻のローズには、TVシリーズ「イエローストーン」で数々の賞に輝き、舞台でもローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされた実力派俳優ケリー・ライリー。

さらに、「すべては、ここ(HERE)で起こる」というテーマのもと、家族の愛と喪失を追ううちに、観る者ひとりひとりが、かつて自分が暮らした部屋を思い出さずにいられない。喜びも悲しみも、そこで過ごしたすべての瞬間の愛おしさに心が震え、未来へと優しく背中を押される希望の物語。

リチャードとマーガレットの結婚式の様子。家の中で親しい人たちを呼んで行っている。アルがカメラで撮影している。

楽しい時が過ぎてゆく。

悲しい時も過ぎてゆく。

楽しい時が過ぎてゆく。

悲しい時も過ぎてゆく。

歳をとったリチャードとマーガレットが見つめあっている。しかし笑顔は少ない。
若いアルとローズ。部屋を内見している様子。アルは軍服をきている。
アルとローズが引っ越してくるより前の時代。若い男女が部屋で踊っている。
ハチドリが羽ばたいている様子。
若いリチャードとマーガレット。部屋の中で楽しそうに話している。

story

時は流れ、緑が芽吹き、オークの木が育ち、ハチドリが羽ばたき、先住民族の男女が出会う。さらに時を越えて、オークの木が伐採され、土地がならされ、1907年に一軒の家が建つ。そう、この物語の舞台となるのが、この家のリビングだ。

最初にこの家を買ったのは、ジョンとポーリーンの夫婦。やがて女の子が生まれるが、予期せぬ運命に見舞われ引っ越してゆく。次にレオとステラというアーティスティックなカップルが入居し、個性的なインテリアで部屋を生まれ変わらせる。約20年間、仲良く暮らした2人は、ある“発明”に成功し、新たな世界を求めて旅立ってゆく。

そして第2次世界大戦が終結を迎えようとしていた1945年、この物語の主人公となる男の両親が登場する。戦地から負傷して帰還したアル(ポール・ベタニー)と妻のローズ(ケリー・ライリー)だ。ローズから妊娠したと知らされたアルは、予算を上回っていたが、思い切って家を購入する。やがて長男のリチャードが生まれ、続いて長女のエリザベス、次男のジミーが誕生する。

高校生になったリチャード(トム・ハンクス)は、絵描きになることを夢見ていた。そんな中、別の高校に通うマーガレット(ロビン・ライト)と出会い、2人は恋におちる。マーガレットは、高校卒業後は大学に進学し、弁護士になることを目指していた。だが、マーガレットの妊娠が発覚し、リチャードと10代で結婚することになる。

感謝祭、クリスマス、家族のバースデイ──楽しい時が過ぎてゆく。

ヴァネッサの反抗期、夫婦げんか、家族の病気──悲しい時も過ぎてゆく。

そして、マーガレットが50歳を迎えたその日、 2人の人生は思いもかけない時へと迷い込んでゆく──。

production note

原作の“時を越える物語”に魅せられた オスカー受賞者たち

オスカー監督のロバート・ゼメキスが、本作の製作を決めたきっかけについて、こう語る。「数百年前に建てられた家に泊まった時、石の壁を見ながら、いったい何人が私の座っているこの場所を通り過ぎていったのだろうと考えた。その人たちが皆、生き生きと活動しているところを想像してみた。恐怖、幸福や悲しみ、病や健康といった人生模様だ。窓や壁はずっとそこにあって、たくさんの人があのドアを通りぬけて行った」 絶賛されたリチャード・マグワイアによるグラフィック・ノベルを映画化した本作は、地球上のある地点に暮らす幾世代もの人々の物語だ。先史時代から現代まで、一つところで展開するあらゆる愛と喪失の遍歴を描く。プロデューサーのジャック・ラプケは、「本作はタイムトラベルのような映画だ。時間は移り変わるが、私たちがいる場所は変わらない。生活様式は変わる。椅子はすり切れ、新しい住人が来てすっかり模様替えをするが、部屋のつくりや位置が変わることはない。全く違ったストーリーラインが交差する。充実した人生もあれば、存分に生きたとは言い難い人生もあったかも知れない」と説明する。 オスカー受賞の脚本家、エリック・ロスは、「永遠にここにいることはないと皆わかっている。でもここにいる間、大切な瞬間とは何だろう? 原作からどこを取り入れるか選ぶ際には、人生の中で、その時は一瞬のように思えるが、振り返ってみればすべてであることを考えていた」と振り返る。

ロバート・ゼメキス監督を中心に、トム・ハンクスとロビン・ライトの三人で話している様子。

もう一つの重要なキャスト──家

本作にはもう一つ重要なキャストが登場する。家そのものだ。プロデューサーのジェレミー・ジョンズは、「僕たちがよく言ったのが、この部屋が主要キャラクターだということ。もちろん主要キャストもいるが、部屋がそれくらい大きな役割を果たしている」と説明する。 プロデューサーのデレク・ホーグは、「あなたがた観客は壁のようなものだ。あなたは今ここ、この場所で展開されるストーリーを目撃している。登場人物が仕事で疲れていたり、クビになったり、卒業したり。たいていのストーリーが描くのはそこだ。だが本作では、登場人物が皆死に絶えた後を見ることができる。異なる視点から、異なるエネルギーでね」と語る。世代を越えた壮大なストーリーの舞台となる、生きて呼吸しているような部屋を作るため、製作陣は様々な映画製作のテクニックを駆使した。

ロバート・ゼメキス監督と主演2人が家のスケッチを見ている様子。

VFXで10代から老年まで演じるキャストたち

ゼメキスは、ティーンエイジャーから祖父母まで、様々な年齢のキャストをどう描くか、慎重に考慮する必要があるとわかっていた。シームレスで説得力のある老化の感覚を出すため、製作陣はVFXスタジオのMetaphysicと協力し、ハンクスや他のキャストの何千枚ものアーカイブ画像を使用し、俳優のデジタルメイクを作成した。 ゼメキスは、「本作のように複雑で、異なる時間軸が重なり合う物語を描く場合、同じキャラクターを複数の俳優が別々の年齢で演じると、違和感が出てしまう。このツールを使えば、トム・ハンクスやロビン・ライトのような偉大な俳優が、自分のキャラクターを若者として演じることができる。だから、観客は全くの別人を見て、『ああ、若い頃の彼だったんだ』と思い込む必要がない」と説明する。 撮影現場にはデュアルモニターが設置され、キャストとスタッフは、それぞれの俳優がデジタルメイクを施した時と施さない時の姿をリアルタイムで見ることができた。VFXスーパーバイザーのケヴィン・ベイリーは、「一つのモニターには、生の映像が映し出される。もう一つのモニターには、俳優の幼い顔が入れ替わり、まるで実写カメラで撮影しているかのような映像がリアルタイムで映し出される。だからボブは指示を出しながら、若いトムとロビンの演技を現場で確認することができた」と語る。 ベイリーは、「デジタルメイクがどれだけうまくいっても、そのメイクが施された演技が十分に説得力のあるものでなければ意味がない。俳優がリアルタイムのフィードバックを得ることは、映画を成功させる上で非常に重要だった」と付け加える。

老年役の主演たちと監督が窓のところで座って話している。

本作のために開発されたレンズによる 一つのカメラアングルでの撮影

ゼメキスは原作のグラフィック・ノベルの革新的なストーリーテリングを称賛する。「この小説は地球上のある視覚的な場所が舞台であり、その周囲で世界が変化する。作者のマグワイアは、同じ風景の中にコマを描くことで、グラフィカルに表現している。この物語を映画化するにあたり、我々は変わらないビジュアルを用いることで、異なる物語が対話しているかのように時間を超えて響き合う感覚を表現した」 本作のドラマはすべて一つの場所で展開する。そのため、ゼメキスは登場人物の人生を広い視野で捉えようと、一つのカメラアングルだけを使うというユニークな撮影スタイルを採用した。ゼメキスは、「この物語の伝え方を決めるために、映画製作に一生分を費やした。一つのカメラ位置から何世紀もの時を経て展開する映画では、すべてのシーンがそのフレームの中で機能しなければならない。簡単なことのように聞こえるが、すべてのシーンをすべての時代のすべての登場人物に対応させるためには、想像を絶するほど複雑なセットになる」と語る。

トムはソファーの背もたれ部分に、ロビンはソファーの座面に座りながら監督が話しているのを見ている。

LED技術による移り変わる窓の外の景色

製作陣はまた、LED技術を使ってセットをより豪華で臨場感のあるものにした。昨今では、バーチャルプロダクションと呼ばれる、視覚効果のプロセスを実際にセットに持ちこむやり方を採用している。本作では、部屋の窓の外に見えるものすべてが、大きなコンピュータースクリーンに映し出された映像で、高性能のゲームエンジンが外の近隣を作りだしている。つまり、視覚効果はもはやポストプロダクションだけのものではなく、実際に撮影中にも行われている。

ロバート・ゼメキス監督を中心に、トム・ハンクスとロビン・ライトの三人で話している様子。
ロバート・ゼメキス監督と主演2人が家のスケッチを見ている様子。

original

原作書籍の書影

『HERE ヒア』

リチャード・マグワイア/大久保譲訳 国書刊行会 定価:本体4,000円+税 B5判・上製・オールカラー・300頁

[ 原作 ]

リチャード・マグワイア

1957年、アメリカ・ニュージャージー州出身。アーティスト。定期的に「ザ・ニューヨーカー」に寄稿している。「ニューヨーク・タイムズ」、「マクスウィーニーズ」、「ル・モンド」、「リベラシオン」などにコミックを掲載。『Loulou and Other Wolves(英題)』(2003年)と『Fear[s] of the Dark(英題)』(2007年)の2本のオムニバス映画を脚本・監督した。また、自ら玩具をデザイン、製造しており、パンクバンドLiquid Liquid の発起人でありベーシストと、活動は多岐にわたる。グラフィック・ノベル「HERE」は、1989年にコミック誌「RAW」に掲載された6ページのコミックが元になっており、コミックというメディアの可能性を広げた革新的な作品として瞬く間に認知された。2014年に刊行されたフルカラー拡大版「HERE」は、高い評価を受け20ヶ国以上で翻訳、2016年アングレーム国際漫画フェスティバル最優秀作品賞を受賞した。また、写真集「瀧狂-横尾忠則Collection中毒」がインスピレーションの一つになったと語っている。

cast

staff

写真:ロバート・ゼメキス監督

[ 監督・共同脚本 ]

ロバート・ゼメキス

1952年5月14日、アメリカ・イリノイ州出身。高校時代から映画を撮り始め、南カリフォルニア大学卒業後、スティーブン・スピルバーグのアシスタントとして働き始め、スピルバーグとの長きにわたる交流のきっかけとなった『1941』(79)の脚本をボブ・ゲイルと共に執筆する。1978年『抱きしめたい』で監督デビュー。『ロマンシング・ストーン 秘密の谷』(84)に続いて、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)は世界的な記録的大ヒットとなり、シリーズ化(89・90)もされ、映画史に残る名作となった。『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)では、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、全米監督協会賞で監督賞を受賞した。本作はアカデミー作品賞、トム・ハンクスのアカデミー主演男優賞含む6部門受賞するなど、数々の栄誉に輝いている。

その他の主な監督作品

『ロジャー・ラビット』(88) 『永遠に美しく…』(92) 『コンタクト』(97) 『キャスト・アウェイ』(00) 『ポーラー・エクスプレス』(04) 『ベオウルフ/呪われし勇者』(07) 『Disney’sクリスマス・キャロル』(09)

『フライト』(12) 『ザ・ウォーク』(15) 『マリアンヌ』(16) 『マーウェン』(18) 『魔女がいっぱい』(20) 『ピノキオ』(22) など。

[ 脚本 ]

エリック・ロス

1945年3月22日、アメリカ・ニューヨーク州出身。カリフォルニア大学サンタバーバラ校、コロンビア大学、UCLAで学んだ。初めて手がけた脚本はロバート・マリガンの『秘密組織・非情の掟』で、1975年のカンヌ国際映画祭でプレミア上映された。『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)の脚本を手がけ、アカデミー賞と全米脚本家組合賞の脚色賞を受賞。

その他の主な作品

『モンタナの風に抱かれて』(98) 『インサイダー』(99) 『ミュンヘン』(05) 『グッド・シェパード』(07) 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08) 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(11) 『アリー/スター誕生』(18) 『DUNE/デューン 砂の惑星』(21) 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(22) など。

comments

順不同、敬称略

家族の、人類の、生物の、地球の歴史。今わたしたちが暮らしているのは奇跡なのだと、スクリーンの魔法が語りかける。あまりにも平凡であまりにも輝かしい、どこにでもある、ここにしかない物語。

鈴木保奈美

俳優

定点カメラで切り取ったたった一つの場所のさまざまな時代。そこでの小さな営みの積み重ねを眺め続けることで、人は自然とスクリーンの奥に自分の人生を再発見するのではないでしょうか?ゼメキス監督がまたも前例のない映画作りに取り組んでいるのを見て感服しました。

山崎貴

映画監督

見知らぬ土地に刻まれた、居住者たちの記憶と感情。自分と無関係な他者の生を定点観測していたはずが不思議なことにフレームに個人史を重ね始めていた。そして最後には静かに涙した。これが映画の魔法か。

SYO

物書き

全編ほぼ定点撮影とかマジかよ…凄すぎるぜ、ロバート・ゼメキス…。そして描かれるのは“壮大な家族の物語”だ。大胆な挑戦と、繊細な物語。映画の魔法をふんだんに詰め込んだ素敵な傑作!

赤ペン瀧川

映画プレゼンター

これはシリーズ化希望、地球上の他の場所で他の監督の『HERE』も観てみたい! と思ってしまうほど面白く、同時にゼメキス監督のこれまでが甕に継ぎ足された秘伝のたれのように唯一無二の味わいを出す。感服しました。

野中モモ

翻訳者・ライター

あなたの皮膚を一枚めくると、そこには母や父の皮膚が現れ、先祖たちの、そうして見知らぬ人々の、通り過ぎていった人々の皮膚がどこまでも続き、それらの全てが今のあなたを形づくっているという、そんな感覚。

円城塔

作家

リビングに固定された視点。その位置は決して変わらない。だが、空間にフレームを出現させながら、異なる時間をコラージュすることによって、物語が重奏化していく。

五十嵐太郎

建築史家,東北大学大学院教授

『HERE』は、人生といういくつもの「窓」が交錯する物語である。それは時空を越え、かつてここで暮らした誰かの生活を「今、ここ」において接続する。

大西萌

窓研究所

先史時代から現代、同じ場所に据え置いた設定のカメラで往来する、ゼメキス版“ツリー・オブ・ライフ”。ややステレオタイプなアメリカの家族観がベースながら、時代を超え繰り返される喜怒哀楽に共感。

よしひろまさみち

映画ライター

太古からコロナ禍までをつなぐフレームが映すもの。それは愛も幸福も価値観もすべてが変わりゆくということ。壮大な時の流れを前に、人の営みなど無数の泡沫にすぎず、いつか必ず消える。その残酷な理があるからこそあらゆる瞬間が尊いのだと、このドラマは悠然と物語っている。

ISO

ライター

いつだって、選ばなかった道がある。喜びも後悔もひとまとめで自分の人生であり、選んだ道こそが正しかったと、この映画の主人公である、うつろいゆく“家”は静かに語りかけてくれた。

赤山恭子

映画ライター

壮大な歴史における一幕も、ささやかな家族のストーリーも、全てが「ここ」で展開している。ゼメキスは彼にしかできない映像表現で重層的な時間の連なりを見せて、他のどこでもない、「今」「ここで」生きる人たちの物語を肯定しているのだ。

山崎まどか

コラムニスト

人生の尊い瞬間が詰まった時空を超える物語。神のような視点でさまざまな人生を追体験することで、どんな人にも幸せも苦しみも奇跡も訪れることに気づく。後悔している過去も不安な未来も、すべての瞬間を大切に抱きしめたくなる素晴らしい映画です。

DIZ

映画アクティビスト

定点観測と時間旅行をこんなふうにアレンジするなんて!いま自分がいる“この場所”は、かつてどんな風景だったのだろう、誰がどんな人生を送ったのだろうと、観る者の想像力を広げてくれる驚きに満ちた映画だった。

新谷里映

映画ライター

同じ場所に暮らした何世代もの人生をまさかの定点カメラで描く驚異の映像体験に…オーマイガー!一人、また一人と家族が増え、時に居なくなる。その時々にドラマがあり、それを乗り越えてまた生きる。固定フレームに過去と未来を交錯させながら、かつてないほどささやかな個々の“暮らし”を描いた本作は、歴史を超えたもっとも小さなスペクタクルだ!

こがけん

芸人

まったく新しい映像体験。見終わると、豊かな物語を見た幸福感に包まれます。

岡田惠和

脚本家

ちょっと待ってほしい、こんなにすごい映画だったとは…! “観る”ではなく“一生”を生きる体験だ。カメラは固定されビタッと動かないが、時代と空間が動き続ける。ゆえにダイナミズムがすさまじい。観客の脳のヒートマップは、あちこちが真っ赤に光り続けるだろう。あなたはこれから、人生を駆け抜けることになる――忘れられない104分間。幸福に包まれるラスト。

映画.com編集部

原作漫画を読んでくれ。この映画の前に。いや、贅沢は言わない。映画の後でもいい。原作漫画を読んでくれ。言いたいことはそれだけだ。どうか原作漫画を読んでくれ。

成田悠輔

うえむらのぶこ

イラストレーター

永遠ではない日常の出来事、些細な感情や何気ない瞬間。 始まりも終わりも孤独も希望も、すべてを包み込む場所が自分にもあってほしいと強く思えた。

坂内拓

イラストレーター

フクイヒロシ

イラストレーター

鉄拳

芸人